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OpenAI、ChatGPTの国別利用データを初公開 仕事で「質問」から「実行」へ
この記事で分かること: OpenAIが公表したChatGPTの国別利用データから、仕事での使われ方、世界的な普及、マルチメディア利用、年齢層の変化を知りたい。
OpenAIは2026年8月6日、ChatGPTが世界各国でどのように使われているかを示す国別データを初めて公開した。発表の中心となる結論は、AIの利用が単に答えを尋ねる段階から、文章作成、コーディング、分析などの仕事を実際に進める段階へ移っていることだ。
OpenAIによると、仕事の場面では仕事以外の場面に比べ、タスクの完了や成果物の作成を目的にChatGPTを使う可能性が2倍超となっている。
公開データは、利用地域、用途、年齢層の変化も示す。中南米、アフリカ、オセアニアでは、先行していた国・地域との1人当たり利用の差が縮小しているという。世界全体ではマルチメディアが最も伸びている用途で、メッセージの7.8%を占める。
さらに、35歳超の利用者が送るメッセージの比率はほぼ全ての国で上昇しており、ChatGPTの利用が初期の利用者層を超えて広がっている状況が浮かぶ。
OpenAIがChatGPTの国別利用データを公開
今回の発表は、OpenAIの経済研究チームが運営するデータ・研究・分析のハブ「OpenAI Signals」における新たなデータ公開に位置付けられる。OpenAIは、世界の人々がChatGPTをどう利用しているかを国別に示すデータを初めて公表したとしている。
OpenAIは、このデータが、10億人超の人々がChatGPTをどのように仕事や日常の作業に活用しているかを、政策立案者や研究者を含む幅広い人々が理解する助けになるとしている。Signalsのデータは閲覧・ダウンロードできる形で提供される。
対象となるのは、組織ではなく個人が管理することが一般的なアカウント群である、ChatGPT Free、Go、Plus、Proで送信されたメッセージだ。したがって、今回の数字はChatGPTにおける個人向けアカウント群のメッセージを反映したものであり、あらゆる企業利用や組織利用を網羅する数字であるとは、公式発表では説明されていない。
仕事では「尋ねる」より「実行する」利用が増加
OpenAIは、AIが「人々が尋ねるもの」から「人々が仕事に使うもの」へ変化していると説明する。仕事におけるChatGPTの利用では、情報や説明を求める「asking」よりも、成果物を作る、またはタスクを実行する「doing」が中心になっている。
具体例として公式発表は、編集、コーディング、分析を挙げる。世界全体で見ると、職場では職場以外と比較して、タスクを完了したり何かを作成したりする目的でChatGPTを使う確率が2倍を超えるという。一方、仕事以外では、情報を探す、説明を求めるといった探索的な利用が依然として最大のカテゴリーとされる。
- 仕事での主な「実行」用途の例:編集、コーディング、分析
- 仕事での傾向:タスク完了や成果物作成を目的とする利用が相対的に強い
- 仕事以外での傾向:情報探索や疑問の解消といった「質問」が最大カテゴリー
ここでいう変化は、ChatGPTが検索や相談の代替だけとして使われるのではなく、作業の過程に組み込まれていることを示す公式データ上の傾向である。ただし、発表は個別の企業、職種、業務ごとの導入効果や生産性を測定したものとは述べていない。
中南米・アフリカ・オセアニアで利用拡大
OpenAIは、AI導入がよりグローバルになっていると報告した。2026年第2四半期の国別ランキング更新では、従来1人当たりのChatGPT利用率が低かった国・地域が、早期導入国に徐々に追い付いているという。
特に中南米、オセアニア、アフリカの一部では、他地域より利用の伸びが速かった。2026年第1四半期から第2四半期にかけた世界ランキングでは、ペルー、ウルグアイ、コスタリカの上昇が大きかったとOpenAIは説明している。北米と欧州でも利用は伸び続けている一方、南半球の一部地域が1人当たりの導入率で追い上げている。
これは、ChatGPTの利用拡大が特定の先進的な市場だけにとどまらず、地域的な広がりを見せていることを示す。ただし、国別順位の変動はメッセージ数を人口で割った指標に関するものであり、各国のAI政策、通信環境、教育環境、産業構造などの要因を公式発表が直接検証したわけではない。
マルチメディア利用は世界で最も成長
用途別では、マルチメディアが世界で最も伸びている利用分野になった。OpenAIによると、2026年4月のChatGPT Images 2.0公開以降、世界のメッセージに占めるマルチメディア利用の比率は7.8%まで高まった。
マルチメディアの比率は、実用的な助言、文章作成、情報探索といった主要用途にはまだ及ばないものの、年初から継続的に上昇しているとされる。国別では中南米で伸びが目立ち、ブラジルとコロンビアを含む国々では、ChatGPTへのメッセージの10件に1件超がマルチメディアに分類されている。
OpenAIの発表は、AIの活用がテキストを中心とする対話だけでなく、画像などを含む用途へ拡張していることを示す。もっとも、7.8%は分類されたメッセージに基づく世界全体の割合であり、全ての国で同じ比率や同じ成長率で利用されていることを意味するものではない。
35歳超の利用比率もほぼ全ての国で上昇
年齢層の面でも、ChatGPTの利用は初期の利用者を超えて広がっている。OpenAIによると、35歳を超える人が送信したメッセージの割合は、この1年でほぼ全ての国で上昇した。世界全体では、これらの利用者が占めるメッセージ比率は12カ月前より5%高くなったとしている。
国別に見ると、35歳以上による利用の伸びは欧州の一部で特に大きい。フランスとチェコでは、35歳以上の利用者が送ったメッセージの比率が過去1年で10ポイント超上昇した。欧州の国のほぼ4分の3では、35歳以上のメッセージ比率の増加が平均を上回ったという。
一方、OpenAIは、この年齢分析がChatGPT上で年齢を自己申告した利用者だけを対象にしていることを明記している。年齢を報告していない利用者はこの分析に含まれないため、データを読む際には対象範囲に留意する必要がある。
Agent Memories編集部の考察
公式データから読み取れる重要な点は、ChatGPTの評価軸が「質問に答えられるか」だけでは足りなくなっていることだ。仕事での利用において成果物の作成やタスクの完了が増えているなら、利用者や組織にとっては、回答の印象よりも、作業工程のどこに組み込めるかが一層重要になると考えられる。
また、国別の導入格差が縮小しているという傾向は、AI活用の知見が一部の市場に限定されにくくなる可能性を示す。ただし、これは編集部の解釈であり、OpenAIの発表が各地域の経済効果や導入成功の理由を結論付けたものではない。実際の活用を検討する際は、自社・自組織の業務、データの扱い、確認体制に合わせて判断することが必要だろう。
マルチメディア利用と35歳超の利用増加も、利用者と用途の両方が広がっていることを示唆する。今後は、テキスト生成だけを前提にした利用設計ではなく、画像を含む表現や分析支援、世代ごとに異なる利用目的を考慮する視点が重要になりそうだ。
よくある質問
今回OpenAIが公開したデータは何を示している?
国別のChatGPT利用に関する傾向で、導入状況、利用用途の変化、年齢層別の利用の変化などを示している。OpenAIは、AIが回答を求めるためのものから、実際の作業を進めるためのものへ移行していると説明している。
仕事でのChatGPT利用はどのように異なる?
OpenAIによると、仕事では、文章作成、コーディング、分析など、タスクの完了や何かの作成を目的とする利用が、仕事以外より2倍超起こりやすい。仕事以外では、情報や説明を求める利用が最大カテゴリーである。
マルチメディア利用の割合はどれくらい?
世界全体では、マルチメディアはメッセージの7.8%を占める最も成長の速い用途とされた。ブラジル、コロンビアを含む国々では、10件に1件超のメッセージがマルチメディアに分類されている。
35歳以上のChatGPT利用者は増えている?
増えている。OpenAIは、35歳超の利用者が送るメッセージの比率がほぼ全ての国で上昇したと報告している。フランスとチェコでは、この比率が過去1年で10ポイント超増えた。
まとめ
OpenAIが公開したOpenAI Signalsの国別データは、ChatGPTが世界的に利用を広げながら、仕事では「質問」よりも「実行」を支える存在になりつつあることを示した。中南米、アフリカ、オセアニアの一部では導入の伸びが目立ち、マルチメディアは世界で最も速く成長する用途となった。
加えて、35歳超の利用者の比率が多くの国で上がっていることは、ChatGPTの利用層が拡大していることを示す。今回の発表は、個人向けアカウント群のメッセージを基にした国別統計である点を踏まえつつ、AIが情報を得るための対話ツールから、より多様な作業を前に進める道具へ変化している現状を示すものといえる。
公式出典・確認日
OpenAI公式情報を2026-08-09時点で確認しています。提供範囲・料金・画面は更新される場合があります。
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