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2026.06.17 / Agent Memories

AIの記憶に入れてはいけないもの——secretと個人情報の境界

AIの記憶に入れてはいけないもの——secretと個人情報の境界のサムネイル

AIの記憶機能は非常に便利で、私たちの業務効率を大幅に向上させてくれます。日々のタスク管理や情報整理において、AIが記憶しておいてくれることは多岐にわたります。しかし、便利さの裏にはリスクも潜んでいます。特に、APIキーや個人情報といった機密情報をうっかり記憶させてしまうことは、情報漏えいの入口になりかねません。

Agent Memoriesを運用する中で、私たちは何を記憶に残し、何を外部に隔離するかの運用ルールを厳密に設定してきました。今回は、実際の運用体験をもとに、どのようにしてこの境界線を引いているのか、そして注意すべき点について整理していきます。

機密情報はどう取り扱うべきか

まず、APIキーや個人情報などの機密情報の取り扱いについてです。私たちのチームでは、これらの情報をAIに記憶させないことを基本ポリシーとしています。理由は明白で、万が一の情報漏えいを防ぐためです。具体的には、情報をAIに入力する際にチェックリストを用意し、記憶に残すべきでない情報を二重確認しています。

また、担当者が交代する際には、引き継ぎ時にこのポリシーを徹底して伝達しています。新しい担当者がポリシーを誤解しないようにするためには、具体的な事例を交えたトレーニングも行っています。このようにして、チーム全体での情報セキュリティ意識を共有しています。

正本と副本の管理方法

情報の正本と副本の管理も重要です。Agent Memoriesでは、正本は人間が管理し、副本をAIが参照する形にしています。これにより、AIに記憶させる情報は必ずしも最新である必要がないという運用が可能です。正本の更新があった際には、必ず担当者が副本を確認し、必要な情報のみをAIに記憶させるようにしています。

このプロセスを効率化するために、正本の管理はクラウド上のプラットフォームを利用しています。これにより、いつでもどこでも情報の更新を確認でき、AIへの記憶内容の精査が容易になっています。

記憶却下の理由を明確に

AIが情報を記憶する際、却下するケースも多々あります。記憶却下の理由を明確にすることで、担当者がその判断を理解し、次に同じミスを繰り返さないようにしています。実際の運用では、却下理由を記録し、定期的に見直すことで運用ルールの改善に役立てています。

例えば、個人情報が含まれているため記憶を却下した場合、その情報をどのように匿名化できるかを別途検討します。このようにして、業務に必要な情報を可能な限りAIに記憶させる努力を続けています。

記憶承認の境界を設定する

どの情報を記憶するかの承認境界を設定することも大切です。私たちのチームでは、情報の重要度や機密性に応じて、AIへの記憶を承認するかどうかを判断しています。具体的には、情報のカテゴリごとに承認者を設定し、AIに記憶させる前に必ず承認を得るプロセスを設けています。

この承認プロセスは、特に新しい情報をAIに記憶させる際に有効です。新たな情報を追加する際には、必ず担当者と承認者がディスカッションを行い、記憶の必要性とリスクを評価しています。

媒体同期の工夫

AIと他の媒体との同期も重要なポイントです。Agent Memoriesでは、複数の媒体と情報を同期させることで、情報の一元管理を実現しています。ただし、媒体間の同期には情報漏えいのリスクも伴います。そのため、同期を行う情報はあらかじめフィルタリングを行い、必要最小限の情報のみを連携するようにしています。

また、媒体間の同期には定期的なレビューを設け、同期の有効性と必要性を見直しています。このプロセスにより、情報の不必要な漏えいを防ぎ、常に最新の情報を効率的に管理することができます。

情報漏えい防止の文化を醸成する

情報漏えい防止のためには、チーム全体での文化醸成が不可欠です。私たちのチームでは、定期的にセキュリティに関するワークショップを開催し、最新の情報セキュリティトレンドや脅威について学ぶ機会を設けています。これにより、全員が情報漏えいのリスクを理解し、日々の業務で注意を払うようになります。

また、新しいメンバーが加わった際には、情報セキュリティに関する基礎トレーニングを必須としています。これにより、全員が同じセキュリティ意識を持ち、チームとしての一貫した情報管理が可能になります。

まとめ

AIの記憶機能は便利である一方、情報漏えいのリスクも伴います。私たちの運用経験から、機密情報をどのように扱い、どの情報を記憶するかのポリシーをしっかりと設けることが重要であると感じました。正本と副本の管理、記憶却下の理由の明確化、承認プロセスの設定、媒体同期の工夫、そして情報セキュリティ文化の醸成といった具体的な対策を通じて、AIを安全に活用することができています。

これからも、情報セキュリティに対する意識を高め、AIの活用をより安全で効果的なものにしていきたいと考えています。

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AIと記憶の関係を研究する実録から、エージェントメモリーズ開発秘話まで。記憶を持つAIのつくり方を綴っています。

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